「決断できる人」になる思考法~「因縁生」を観る~①

決断する人と決断しない人

今回は、決断力が高まるお話をしたいと思います。

大事だなって、思います?決断力。

たとえば仕事中に大きなトラブルが起きて、
みんなが「どうしよう…」とうろたえている。
「誰か、なんとかしてくれよ…」と、顔を見合わせている。
「まったく、誰の責任だよ…」と、犯人探しをしている人もいる。
「もう、やってられない…」ヤケになっている人もいる。
そんな中で、あなただけが、
「よし、こうやって対処しよう」
決断して、実行し始める。

…これはカッコよくないですか?

世の中にはこんな風に「決断する人」と「決断しない人」とが分かれると思います。
やっぱりイメージとしては、「決断しない人」が多いような気がしますね。

もちろんこれは、立場が影響することでもありますね。
「決断しなきゃいけない立場」というものがあります。
部長、課長、主任といった「長」のつくような人などですね。
だけど案外そういう人が「決断できない人」だったりすることがありますね。
どうでしょう、周りにいませんでしょうか。
「決断しなきゃいけない立場の人が、決断できない。それでみんな迷惑している。」
けっこう、こういう話を聞くのですね。

ただ、「決断する」というのは、別に立場のある人だけの問題ではないのです。
会社なら何の立場もない平社員でも、何ならアルバイトという立場でも、「自分なりの決断」ということはできるはずです。
何か事が起きた時、「自分でできる範囲内での決断をする」という習慣のある人なら、立場に関係なく決断し、行動をします。
そういう人は、実は立場に関係なくいるのです。

あなたの周りに「この人は頼りになる人だな」と思う人がいたら、きっとその人は「決断する人」に当たるはずです。

あなたは、どうでしょうか?

「失敗する」よりも残念なこと

これが本当に大事なことなのですね。

「攻める」でも「逃げる」でも「進む」でも「退く」でも何でも、自分が決断をすることが大切なのですね。
そうでないと、自分の望む人生を切り開くことはあり得ないわけです。

もちろんその決断によって、失敗して痛い目を見ることもあるでしょう。
だけどそれが、自分で決断して行動して経験したことであれば、その人の貴重な経験値になります。
次にもっといい決断をできるようになるでしょう。
そういうものは全部、自分の糧とすることができます。

「何の決断もしなかった」となれば、収穫を得ることはできません。

目の前に現れた問題を前に思考が停止してしまって、何の決断をする間もなく、事が進んでしまっている。
あまつさえ
ただ、不平を言っている。
ただ、他人に責任をなすりつけることを考えている。
ただ、被害者意識に苛まれている。
こうなると、もっともっと「決断」からは遠ざかっていきます。

こうなってしまうと、なかなか実りは期待できないですね。

「正しい判断ができるかどうか」
「問題解決能力があるかどうか」
の以前の問題として、この
「自分で決断をできるかどうか」
ということがあるのです。

もっと言えば、「決断する」習慣さえつけば、判断力も問題解決能力も自然と備わっていきますよね。

正しい決断をして、うまくいくに越したことはありません。
だけど、誤った決断をして、失敗することだってあるでしょう。
それでも「何の決断もしなかった」よりもずっとずっといいのです。
自分で決断して行動したことによる結果は全て、糧になるのだから。
「決断ができた」という点だけでそれは、立派なことだと評価できるのです。

「正しい決断ができたか」
よりも
「自分で決断をしたのかしなかったのか」
の方が、ずっと大事な問題なのです。

「決断力」
これは、特定のリーダー的立場の人だけの問題ではなく、誰にとっても自分の人生を切り開くためにとても重要な要素です。

この「決断力」に直結する教えとして今回お話ししたいのが、仏教の「因縁生」という言葉です。

これは、
私たちの身に起きる現実をどのようにとらえたらよいか
ということを端的に示している言葉です。

私たちの身に起きるあらゆる出来事は「因縁生」である。

このようにとらえるところから、あなたの心に「決断」というアクションが生まれてきます。

決断力の源「因縁生を観る」とは

「因縁生」とは、どんな「結果」にも、必ずそうさせる「因」と「縁」とがある、ということです。

「因」は、自分の「行動」のことです。
「縁」は、一言で言えば環境です。どんな場所にいるか、どんな家に住んでいるか、どんな人と関わっているか。

自分に現れる現実は必ず、この「因」と「縁」とで出来上がっている。
つまり、「行動」と「環境」が、自分の現実を造るということです。
このことを「因縁生」と言います。

だから、自分で「行動」や「環境」を選択していくことが、自分で自分の人生を切り開いて行くということになるのです。

先ほど「決断することが大切」という話をしましたね。
決断とは、因と縁、この2つを決めることなのです。

「自分がどんな行動をするのか」(因を選ぶ)
そして
「どんな環境を選ぶのか」(縁を選ぶ)
それを自分で決めるということが「決断する」の中身なのです。

これが、自分の人生を切り開く最も大切な要素になります。

自分に何か大きな問題が降りかかったとき。
大きな壁を感じたとき。
今は大切な場面だと思ったとき。

そんな時、やるべきはこれなのです。
自分で「因」と「縁」を選ぶということなのです。

それが「決断をする」ということです。

たとえば身近な例として
「会社で上司からやっかいな仕事をふられてしまった」
という場面を考えてみましょう。

この現実も「因縁生」ということになるのですが、
どんな「因」と「縁」でこのような現実が引き起こっているでしょうか。

「縁」の方が分かりやすいかもしれませんね。
もう、目の前にいますよね、縁。
「上司」ですね。

他に「縁」、何か思いつきます?

「会社」
これも縁ですよね。

他にはどうでしょう
当然、他の同僚もいるでしょう。自分の部下もいるかもしれない。
そして、それらのメンバーを全部あわせた「部署」そのものが縁、ということもできます。

いくつか挙がりましたね。
上司、同僚、部下、部署、会社…
他にもあるでしょうけど、直接関係していそうな「縁」はとりあえずこれぐらいにしましょう。

さて、これらの縁があって、私に
「やっかいな仕事がのしかかってくる」
という現実が現れているのですね。

だけど「因縁生」ですから、「縁」だけではありません。
必ずそのような結果を引き起こしている「因」が存在するというのが「因縁生」ということです。
「因」とは何だったかというと、「あなた自身の行動」ですね。

「因縁生」というのは、
あなた自身がやってきた行動(「因」)に、いろいろな「縁」が加わってあなたの結果が現れる
ということなのです。

では、この場合の「因」は何でしょうか?

どうして、
会社、部署、上司、同僚
これらの縁の中にあって、私に
「やっかいな仕事が舞い込んできた」
という結果が現れるのでしょうか?

たとえば
「その仕事に必要なスキルを十分に身に付けていない」

こういう私の「因」が、「やっかいな仕事に見舞われる」という現実を生み出していると言えますよね。
もしかしたら、十分なスキルを身に付けている同僚が同じような仕事を事も無げにこなしているかもしれません。
それを
「やっかいな仕事」
という現実にしてしまう「因」は、紛れもなく自分の行動にあるといえます。

もしかしたら
「私の日頃の何らかの態度」
が、上司から「やっかいな仕事」を振られることを引き起こしている、ということもあるかもしれません。

こういった「因」に、先ほど挙げたような「縁」が加わって、
「やっかいな仕事に見舞われる」
という結果が私に現れている。

このように現実を見ていくことが、「因縁生」を観る、ということです。

「決断」の材料集め

自分に現れた現実に
「うわー、最悪…」
と不平をこぼすヒマがあれば、「因縁生」を観て、因と縁とを見極めることです。

それが、これから自分がする「決断」の材料となります。

さっきの「やっかいな仕事」の因と縁から、いろんな決断が出てきます。

例えば、自分の「因」に注目して、
「この仕事をきっかけにスキルを磨いて、こういう案件が来ても余裕でこなせるようになろう」
という決断をすることもできます。

「縁」を変えるという決断をすることもできるかもしれません。
上司とのつきあい方を考え直すとか
他部署への異動を希望するとか
そもそも会社を辞めてしまうとか
こういう「環境を変える」という決断が必要な場合だってあるかもしれません。

いずれにせよ大切なことは
結果に対する「因」と「縁」を観ることで、自分にできうる打つ手が見えてくる
ということです。

その前提として、
自分の身に起きる結果には必ず、そうさせる「因」と「縁」とがあるということを深く理解している
ということが大切なのです。

仏教では「因縁生」については、そのしくみに至るまで、非常に詳しく説かれています。
このブログでも、いろんな記事で、このしくみについて掘り下げてお話ししています。

「決断」とは、自分で「因」と「縁」を決めることなのだから、決断力の源は、「因縁生」ということを深く理解することなのです。

次回、「因縁生」を観る、ということについてさらに詳しくお話ししたいと思います。

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